仏壇が必要になったとき

若いうちは気にも留めない仏壇

普段生活をしていると夫婦の年齢も若いということもあり、我が家に仏壇を迎えるなどということは、まず考えずに普通に生活を営んでいます。
いつの日か自分たちの子供ができて、その子供たちが成長し大きくなったとしても自分達も子供たちもまだまだこれからの人生であり、目の前のやりたいことに専念しているでしょう。

子供たちが独立し巣立って行ったり、自分たちの後継者として家に残り代々受け継がれたものを守り、親から子へと引き継がれる時期がやってきます。
そのころには待ち望んだ孫も生まれている頃であり、今度は孫の成長を自分の人生の中の楽しみとして取り入れていけます。

人の人生が繰り返されるように子供たちの世代となって、やっと親たちは自分たちと子供たちの世代交換を感じるようになってきます。

そうしたころに、自分たちの近い将来の構想を思い描くようになり、今の言葉でいうなら「終活」などといった行動に移すのかもしれません。

人によっては子供たちが巣立った後は、自分たち夫婦だけ残ったという場合もあり、近い将来必ずお世話になるであろう仏事は必要不可欠なことでもあります。
人生の最後が家であれ病院であれ、どこに限らず行きつく先は同じ事になるので、いずれは必要になるものとして心に留めておく必要があるでしょう。

昔は仏壇に手を合わせるのが当たり前の日々

自分が生まれた家の実家などでは、代々ご先祖様がいらっしゃるので仏壇があっても当たり前で、何の違和感もなく手を合わせて拝むことはいつもの事でした。
昔は二世代や三世代が一緒に暮らし日々過ごしていたので、中でも年の多い祖母などが、毎日水や花を取り換えて仏壇の世話をしている姿をよく目にしていたものです。
若い世代にもこのような光景は微笑ましく、心和む穏やかな日常として心に焼き付いているのです。

仏壇
写真/https://temple.nichiren.or.jp/5011103-gokokuji/2012/05/id100/より

昔の人の教えで家を出るときや遠出などをする時、また家の物ごとや自分の大きな決断をする時にも家代々の祖先を拝み、より良い道にしてもらうために祈ったものです。

日々の暮らしの中に祖先を祭ったこのような場所は、その家にとっては無くてはならない一種独特な場所であり、和みのひと時を過ごす神聖な場所であるということです。
昔から代々日本に伝わった変わりない姿であり、しいては日本人の心ともいえるものです。

今の世代は単身で生活している人が多くなり、また自分たちの家族を持っていても親子関係だけで構成されている家庭が非常に多くなっています。
昔のように祖母や祖父といった人が一緒に暮らしていないので、生活そのものが子供中心であったり、或いは、親の仕事の都合で子供が一人で過ごすことも今では普通のことになっています。

人生、突然仏壇が必要になるケースもある

何事かが無ければ普通に生活し子供を育て、家を建てたり車を購入したりと現在の生活中心で動いていくものです。
通常は仏壇などといったものとは縁が薄く感じられ、自分の家に突如として必要になるとはおよそ考えてもいません。

しかし人の人生は年齢の多い人から先に逝くとは限らず、人生の途中であっても容赦なく突如として変わってしまうことがあるのです。
長年寝付いていて寿命を全うする人ならば、長くない先に必要になることは分かるので用意する心構えができます。
思いもせずに突如としてこのようなことが起こった場合は、いくら葬儀会社が入って事が進んでいっても、初七日も済んで四十九日が来るころには仏壇の用意がいります。

元々家で祖先となった人がいる場合は、既に用意されているものですが、突発的に起こったような場合は急きょ設置する必要がでてくるのです。
日頃予定していないものだったからといって、四十九日の法事などで何もなしでは済まされないほど重要な意味を持つのです。

家に設置する仏壇は、家の広さにもより大きいものや小さいものを選ぶことになります。
広さが十分あれば良いのですが、集合住宅のような広さではそれに見合った大きさのものを選ぶ必要があります。

洋間に置いても違和感のない仏壇が多くある

小さい部屋に大きなものを入れてしまうと、生活するスペースを取られて動きが取れなくなってしまいます。
価格の方もこればかりはピンからキリまでで、かなりの差額があります。最高級の良いものは、豪華な飾りが付けられているので見栄えがして立派なものとなります。

自分の家や部屋に合わせた大きさを選ぶとともに、自分の家で用意できる価格とでおり合わせを付けそれなりのものを用意します。
材質もさまざまで黒檀のようなものもあり、今風のお値打ちな価格での材質もあります。

現在では洋風で洋間に置いても、何ら違和感がないお洒落なものが出回っていて驚きです。
昔からのものとは全く違うといって良いほど造りが洗練されており、一瞬見た目もセンスの良いタンスではないかと思うほどのものです。

大きさも丁度良いものが多く、小さな部屋にも置いて邪魔にならず、今までのような重苦しさのないものとなっています。
若い世代の人や街中で暮らす人であればちょっとお洒落な一品となるのでしょう。

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